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グループホームの3つの型——介護を誰がするかで分かれる

障害者グループホーム(共同生活援助)は3つの型に分かれる。違いは、介護を誰が行うか、そして日中も支援体制を確保しているかである。基本形は事業所の従業者が介護を行う。外部サービス利用型は、事業者が委託した居宅介護事業者が介護を行う。日中サービス支援型は常時の支援体制を確保し、短期入所の併設が義務づけられる。ただし、型がどれに当たるかは、国が公表しているデータからは分からない。

3つの型は何が違うのか

本稿で扱う共同生活援助(障害者グループホーム)は、高齢者向けのグループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは別の制度である。

障害者グループホームの指定基準省令(平成18年厚生労働省令第171号)には、「介護サービス包括型」という語が一度も出てこない。共同生活援助は同省令の第16章にあり、省令が基本形として定める名称は「指定共同生活援助」である。「介護サービス包括型」は、報酬や統計の集計で使われる呼び名であって、省令上の名称ではない。

省令は基本形に加えて、第5節に「日中サービス支援型指定共同生活援助」、第6節に「外部サービス利用型指定共同生活援助」を置く。第213条の2は、日中サービス支援型を「日中サービス支援型指定共同生活援助(指定共同生活援助であって、当該指定共同生活援助に係る指定共同生活援助事業所の従業者により、常時介護を要する者に対して、常時の支援体制を確保した上で行われる相談、入浴、排せつ若しくは食事の介護その他の日常生活上の援助…をいう。)」と定義する。第213条の12は、外部サービス利用型を「外部サービス利用型指定共同生活援助(指定共同生活援助であって、当該指定共同生活援助に係る指定共同生活援助事業所の従業者により行われる外部サービス利用型共同生活援助計画の作成、相談その他の日常生活上の援助…(「基本サービス」という。)及び当該指定共同生活援助に係る指定共同生活援助事業者が委託する指定居宅介護事業者(「受託居宅介護サービス事業者」という。)により、当該外部サービス利用型共同生活援助計画に基づき行われる入浴、排せつ、食事の介護その他の日常生活上の援助(「受託居宅介護サービス」という。)をいう。)」と定義する。

2つの定義が示すのは、介護を担う主体の違いである。

日中サービス支援型だけにある2つの義務

日中サービス支援型には、他の2つの型にはない義務がある。

1つ目は短期入所の併設である。第213条の7は「日中サービス支援型指定共同生活援助事業者は、当該日中サービス支援型指定共同生活援助と同時に第百十四条に規定する指定短期入所(…併設事業所又は…単独型事業所に係るものに限る。)を行うものとする。」という規定である。

2つ目は地域連携推進会議である。第213条の10は「…地域連携推進会議を開催し、おおむね一年に一回以上、地域連携推進会議において、事業の運営に係る状況を報告するとともに、必要な要望、助言等を聴く機会を設けなければならない。」と定める。同条は、同じ頻度での構成員による見学の機会の確保と、報告・要望・助言等についての記録の作成・公表もあわせて義務づけている。

日中サービス支援型に義務づけられているのは、短期入所の併設と、年1回以上の運営状況の報告・記録の公表である。家族から見れば、外から見える情報が他の型より1つ多いことになる。

人の数の決まりと、お金の差

人員基準を定めるのは第208条である。世話人と生活支援員は、事業所ごとに常勤換算方法で配置する。世話人は利用者の数を6で除した数以上、生活支援員は障害支援区分3の利用者数を9で除した数、区分4を6で除した数、区分5を4で除した数、区分6を2.5で除した数の合計以上とする。サービス管理責任者は、利用者の数が30以下の場合は1以上、31以上の場合は1に、30を超えて30またはその端数を増すごとに1を加えて得た数以上を置く。利用者の数は前年度の平均値による(新規指定の場合は推定数による)。

型によって、収支の差も確認されている。令和5年障害福祉サービス等経営実態調査(厚生労働省・令和4年度決算)の収支差率は、介護サービス包括型が9.1%、日中サービス支援型が3.8%、外部サービス利用型が1.1%である。ただし、これは平均値であり、個々の事業所の収支を保証する数値ではない。収支の内訳は別稿で扱う。

建物と部屋の決まり

設備基準を定めるのは第210条である。共同生活住居は「住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流の機会が確保される地域にあり」、かつ「入所により日中及び夜間を通してサービスを提供する施設…又は病院の敷地外にあるようにしなければならない」とされる。

事業所の共同生活住居及びサテライト型住居(本体住居とは別の場所で運営される住居)の入居定員は、合計で4人以上である。1つの共同生活住居の入居定員は2人以上10人以下だが、既存の建物を共同生活住居とする場合は2人以上20人以下(都道府県知事が特に必要があると認めるときは30人以下)とすることができる。共同生活住居は1以上のユニットを持ち、ユニットの入居定員は2人以上10人以下である。居室の定員は原則1人(利用者のサービス提供上必要と認められる場合は2人)、面積は収納設備等を除き7.43平方メートル以上である。

当サイトの市区町村ページは、事業所の数を示すものであり、型や定員は示していない。WAMNET「障害福祉サービス等情報公表システム」のオープンデータ(2026年3月末時点)は、「サービス種別」列の全16,022行が「共同生活援助」の1種類のみで、3つの型を区別する情報を持たない。「定員」列も全行が空欄である。型や定員を確かめる方法は、見学と、相談支援専門員への確認に限られる。当サイトの市区町村ページが示すのは、全国15,000か所という事業所の数、GHが1件も載っていない359の市区町村、1事業所しかない283の市区町村という実数である。

→ お住まいの町の数字を調べる(市区町村別データ)

このサイトの「グループホーム」について

本サイトの数字はすべて障害のある方向けのグループホーム(共同生活援助)です。高齢者向けのグループホーム(認知症対応型共同生活介護)は含みません。名前が同じでも別の制度です。

数字の出どころ(すべて公的データ)

事業所の数と一覧=WAMNET 障害福祉サービス等情報公表システム オープンデータ(2026年3月末時点)/人口=総務省 住民基本台帳(令和7年1月1日現在)。詳しくは出典とデータについて

数え方の注記

「この1年の増減」=2025年3月末→2026年3月末の掲載数の差(開設・掲載開始・廃止を含む)。複数の町に住居を持つ事業所は代表の町で数えています。